爽塾ブログ
【作詞教室・爽塾】2023年前期_Lesson04
2023.05.29

「大人のための作詞教室・爽塾」2023年前期のコース生も4回目のレッスンを終えました。生徒さんのツイートも交えながら、今回のレッスンをレポートします。

今回のレッスンを終えると、全体のカリキュラムのちょうど 1/3を終えることになるので、これまでをざっと振り返ってみましょう。
レッスンの滑り出し、初回の3回はこんな内容でした。

▼1回目 : オリエンテーション、コンサルティングと目標設定。
 ※今回の生徒さん、Ruさんはビギナーということもあり、「最低でも○曲完成させましょう」といった数値的な目標は定めませんでした。
▼2回目 : 作詞法(1) 〜作詞概論、企画・着想〜
▼3回目 : 作詞法(2) 〜作詞の実際、替え歌制作企画会議〜

と、こんなプロセスを経て迎えた4回目のレッスンでは、いわゆる『座学』の締めくくりに「表記上のルール」の説明を少々。歌詞のレイアウトに関するルールや課題提出時の注意点などのお話をしました。「ちょっと面倒」と思うかもしれませんが、ルールのそれぞれに効率アップのための必然性があります。ですので、生徒さんには順守していただければ幸いです。

少々の休憩時間をはさんで、2時限めのレッスンへ。

さて、本日のメインイヴェント、予定より前倒しして制作をスタートしてもらっていた課題、替え歌制作の講評を行いました。替え歌の元歌は、教材のCD『虹』に収録された「Scarlet」。原曲の歌詞では、女性目線で「かつての恋人との2年ぶりに再会とリスタートして始まる新しい恋への期待」がロマンティックに描かれています。前回のレッスンの企画会議では、Ruさんが選んだ『元歌へのアンサーソング』というテーマに添ってコンセプトのディテールを固めていきました。

今回のレッスンでは、前回考えた「歌詞の企画、コンセプトがどれだけ実際の歌詞に落とし込めているのか?」というポイントで歌詞をチェックしていきました。提出にあたって繰り返しお伝えしていたのは、「たとえ未完成でも、1行しか書けなくても、締め切りまでに書けたものを提出してください」ということでした。替え歌というスタイルで多少ハードルは下げているとは言え、生まれて初めて取り組む作詞なのですから苦労して当たり前。いや、むしろ、自分の思いの丈を込めた1編の歌詞を独力で書き上げることが受講期間の切実な目標なのですから、最初のトライアルは「苦労したけど、何行かはメロディに載せて言葉を紡げた、歌詞らしいフレーズが書けた」くらいの達成感があれば充分なのです。

このクールでは初めて生徒さんの歌詞のチェックをすることになるので、少々ドキドキしましたが、提出された初稿は未完成の箇所こそあれ、考案したストーリーに添ってきちんと歌詞の形を成していました。真摯に作詞に取り組んだことがフレーズの端々から充分に伝わってきましたので、生まれて初めての作詞という視点で言うなら及第点と言って差し支えありません。

今回実現した、「講師の私が主導して作詞のリライトをその場で手取り足取り行う」レッスンというのは、実は「爽塾」始まって以来、初の試み。実施にあたって私が心がけたのは、「生徒さんの作品を自分の作品だと思って、修正、リライトを行う」ということでした。
では、具体的にはどんなことをしたのかと言えば、至らない部分はテキストで説明した内容を反芻しつつ、実際の修正、リライトを行なっていきました。
例えば、企画書にはなかったワードがなぜタイトルになっているのかをヒアリングし、サビの歌詞と連動させつつ修正。
メロディと歌詞がフィットしていない箇所があれば、どんなフレーズならフィットするのかを実例を交えて歌いながら底上げのプロセスを示し、修正を行うといった具合です。

一度書いたものを客観的な視点でチェックして、リライトを繰り返し、完成と向かっていく。小説やエッセイ、その他あらゆるスタイルのテキストにも同様のことが言えると思いますが、「直すことは当たり前で、完成に向けていかに適切に直すか」が大切なのです。
初めてのトライながら、生徒さんのリアクションを見る限り、「手取り足取りの歌詞のリライト実体験レッスン」は目指すハードルを何とか超えられたような手応えがありました。

以下、生徒さんの感想Tweetです。


次回は、いよいよ、田村信二さん作曲による最初の課題曲を聴きながら、どんな歌詞を書くのかという企画をプランニングしていきます。
併せて、今回、初回の好評を行った替え歌の歌詞の2度目の講評も行う予定。歌詞がどれほど成長したのかを見るのがとても楽しみ。


Power to The Songs!

歌に力を!



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