爽塾ブログ

レッスンの中から生まれた受講生の作品をご紹介します。

リライトの末に完成した歌詞と、最初に書いた初稿を併せて掲載します。

 

my winter gift(完成版)

 

作詞:kotonoha

作曲:田村信二

 

1A)

 せわしなく過ぎる クリスマスの日  

 店先のポインセチア 片付けて帰ろう  

 君は今ごろもう 飛行機のなかだよね  

 大好きな笑顔 思い浮かべ  

 

1B)

 はじめて過ごす 聖なる夜(よる)を  

 ずっと待ち焦がれていた I love you 

 

 

1C)

 遠くから 手を振る君  

 名前を呼ぶ声が 愛しく響くよ  

 思いきり 抱きしめたぬくもりは  

 一番に欲しかった わたしだけの winter gift  

 

D)

 会えない夜(よる)も まぶしい朝も 

 いつもそばにいるから  

 ずっと大切にしたい oh  

 

2C)

 差し出した 大きな手に  

 きらりと輝いた 花のイヤリング  

 不器用な君からの おくりもの  

 この世界(せかい)にひとつだけ 最高のwinter gift 

 

E)

 「遠い場所から この日のために  

 いそがしいのに ほんとにありがとう」 

 選んでくれた 小さな花が  

 耳元で ほら 輝いて        

 

ホワイトクリスマス(初稿)

 

作詞:kotonoha                                   

作曲:田村信二

 

1A)

 街に輝いた イルミネーション  

 大急ぎ 今ごろは 飛行機のなかだね

 ひとりきり 君を待つ空港のロビー 

 大好きな笑顔 思い出して 

 

1B)  

 聖なる夜(よる)が 終わりを告げる  

 ずっとこの日を待ってた  

            

1C)

 降りつもる 白い雪は 

 ふたりで初めての ホワイトクリスマス 

 ひさしぶり 抱きしめたぬくもりは 

 一番に欲しかった 冬のプレゼント 

 

D)     

 会えない夜(よる)も さみしい夜(よる)も  

 遠い空の下(した)でも  

 ずっと大切にしたい

           

2C)

 降りつもる 白い雪は  

 ふたりの幸せな ホワイトクリスマス  

 手を伸ばし 触れられるぬくもりは 

 一番に願ってた 冬のプレゼント  

 

E)

 「遠い場所から この日のために  

 いそがしいのに ほんとにありがとう」  

 選んでくれた 小さな花の  

 首飾り ほら 輝いて  

 

 

完成までのプロセス

 

この作品は2度目の提出でかなりレヴェルアップしたのですが、こちらの力不足もあり、思わぬ難産に。5回目の提出時に至らなかった部分をレッスンの最中に修正、完成の○を付けました。

テーマの設定もなかなか難しい「クリスマスソング」というお題に対して、「北海道在住のお花屋さん勤務の女性と東京のテレビ局勤務の彼氏との遠距離恋愛。2人にとって最初のクリスマスに、彼が選んだ心尽くしのギフトに彼女が心を震わせて・・・」というピュアなラヴストーリーを描き切り、kotonohaさんの現時点での最高傑作の誕生となりました。完成、おめでとうございます!

 

 

私こと、吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。

生徒さんの声も交えながら、2023年後期9回目のレッスン・レポートをお届けします。早いもので、このタームもこの日のレッスンを入れてあと4回。取り組む課題も、残すところ、あと2つのみ。受講中の生徒さんには、1作でも多く、卒業までに課題を完成させて欲しいと願うばかりです。

1限目の内容は・・・

さて、今回のレッスンは新しい課題曲の歌詞の内容を決めていく「企画会議」がメインテーマ。昨年の前期から継続受講している生徒さんにとって、新しい課題曲は通算7曲目になります。今回新しく聴いてもらった課題曲の曲調は、少々の寂しさもたたえた、マイナーキーのミディアムテンポのナンバー。メロディの素晴らしさは言わずもがなです。「受講期間中は当たり前のように接している田村信二さん作曲の課題曲のクオリティの素晴らしさは、卒業後に実感することになります」と受講生の皆さんにはいつも同じことを言いますが、今回もまた、「今にもヒットしそうな」完成度です。

そんなメロディに触発されるように生徒さんが考案したテーマは、いつもとは趣の異なる「歌の道を志して社会人になってから地元から上京し、バーテンの仕事をしながら夢を追う30代男性の物語」という内容。これまでは、比較的ご自分の実像に近いピュアな感じの女性目線のラヴストーリーを描いてきた生徒さんなので、このテーマで歌詞を完成させられれば「新しいドア」が開けられますね。こちらから指定せずとも、「男性目線の歌詞を描こう」と思い立ったのは、さらなるスキルアップには絶好の機会です。なぜなら、作詞の楽しさ、醍醐味のひとつは、「年齢や性別を超えて、主人公の心情を描くこと」ですから。自分の作品で言えば、当時55歳の矢沢永吉さんに書いたロックンロールナンバーの「年甲斐ない関係ない限界なんてない」と10代の少女が恋のときめきを歌うwhiteeeen の「ゼロ恋 」では言葉遣いも雰囲気もメッセージの内容もまったく違いますが、書いたのはいずれも私、同一人物です(笑)。


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そして、歌詞の企画、構想を生徒さんに発表してもらうと、男性目線の歌詞のせいか、いつもに比べると歌詞の背景にあたるストーリーが若干ファジーな印象。そこで、あれこれと話し合いながら、ストーリーのディテールを一緒に構築していきました。講師というより、プロデューサー目線で「歌詞の主人公に以下のような背景があると、リアリティが向上するのでは?」という提案をした感じです。

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・主人公は歌手になる夢を捨てきれずに上京する前、一度は夢をあきらめ、定職に就いた時期があった

・課題曲のような曲調の歌を歌っていると仮定すると、志向する音楽のジャンルは演歌や歌謡曲ではなくポップス系

・上京してから年月も経っているのでライヴの集客もあり、そこそこのファンも付いている。ただし、惜しいところでオーディションに落選してしまうような状況で、「メジャーデビュー一歩手前」というステージではなく、夢の実現まではまだ距離がありそう

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これまで書いてきた女性目線の歌詞には登場しなかった「なかなか夢が実現しないことへの苛立ち、夢をあきらめない強い気持ち」といった野心家の男性ならではの心情も歌詞のフレーズに落とし込めると良いですね。大切なことは、主人公のキャラクターに合わせたトンマナを徹底したうえで、(曲調はロックではないですが)彼の忸怩たる思いをメロディに合わせて叫ばせることなのかなと思います。

2限目の内容は・・・  

短い休憩を挟んで、過去作のレヴュー(講評)を行いました。

まずは、完成間近のクリスマスソングから。既に骨格の部分はできあがっているため、表現のディテールの底上げを促すためのディレクションを行っていきました。例えば、リピートされる同じフレーズに対して書かれた「会えない夜(よる)も さみしい夜(よる)も」という歌詞ですが、この箇所には、「同じようなメロディがリフレインされる際には、表現のバラエティを 熟考するとベター。ここでは『さみしい夜』の箇所は『会えない夜』と対になるような表現を考えてみて」とアドバイス。

その他、ちょっとした言い回しを再考した方がベターだと思われる箇所に対しては、実際に代案となるフレーズを歌ってみせて修正を提案し、「頭で考えた歌詞がうまくメロディにハマらない時も、早々に諦めず、納得できる最適解を見つけるためには可能な限り、試行錯誤を繰り返しましょう」ということを伝えました。

続いて、別作品のレヴューへ。「恋人との死別から時間を経て、シンガーソングライターの女性が立ち直っていく」作品については、こちらの提案を踏まえた修正後の企画書のみをレヴュー。こちらの提案を踏まえて、ヒロインと恋人の双方がシンガーソングライターという設定は変更され、リアリティが向上しました。「主人公にとって大切な思い出、楽しかった思い出を必ず盛り込みましょう。あの時、あんなことがあったよね。本当に楽しかった。思い出すと、今でもクスッとほほえみたくなる・・・みたいなイメージです」とコメントを添えてフィードバックしました。生徒さんに改めて伝えたのは、「たとえ誰かを励ませなくても、世界でたった一つのストーリーを田村信二さんの美しいメロディに乗せて描ければそれだけでも充分に尊い」ということです。さらにアドバイスをすると、テキストに記載しているとおり、世界でたった一つのストーリーにふさわしいタイトルになればベターです。

以下、生徒さんのコメントです。

そんなこんなで、今宵のレッスンも無事に終了。

常に最新の課題が優先になるため、未完成の歌詞が溜まりがちですが、ここはラストスパートをするタイミングかも? 社会人の生徒さんはお仕事との兼ね合いもあるかもしれませんが、できる範囲でペースアップにトライしてみてくださいね。

「異性の目線で作詞をする」という新しいドアを開ける楽しみは、一度きりしか味わえません。ぜひ、全力で楽しんでください!

Power to The Songs!

歌に力を!

 

写真下)毎年、バレンタインデーを過ぎてから消灯するハート型ディスプレイと、その奥に輝くクリスマスツリー。西武所沢駅西口にて撮影。
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私こと、吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。

生徒さんの声も交えながら、2023年後期8回目のレッスン・レポートをお届けします。

1限目の内容は・・・

今回は、課題のレヴュー(講評)がメインテーマ。まずは、前回、2度目の提出にして予想以上の高得点を叩き出し、ゴールが見えてきたクリスマスソングからレヴューを行いました。結果は、もう一息でゴールイン、完成はならず、というところでした。とは言え、「あぁ、完成しなかった」とがっかりすることはありません。歌詞はちゃんと成長していますから。以下、レヴューしたポイントです。
・ブリッジの最後の行のラストに関しては、歌詞の最後の1文字「い」をそのまま伸ばすのは、語感的に今ひとつなので、サンプル歌詞を参考に再考を。
・2番のサビのラストについては、プレゼントを手にした時のヒロインの感情をメロディにうまくフィットさせつつ、1番の同じ箇所とのコントラストを描いてみましょう。

ということで、クリスマスソングの歌詞の完成は、次回以降に持ち越しに。続いて、新たな課題曲に取り組んだ新作の歌詞のレヴューへ。

そもそも、生徒さんが「辛い思いをした方、現在している方、頑張る方への応援歌。 辛い思いをしながらも頑張って生きてきた方への応援歌」というテーマを設定したのは、歌詞の企画にあたって「(男女が出会って恋に落ちてという設定の)普通のラブソングではなく、メッセージソングを作りましょう」というお題を指定したからなのですが、「メッセージソング」という直接的な表現がよろしくなかったかも?と少々反省しました。そう言うよりは、「普通のラブソング以外の要素が含まれていればOK」というくらいの緩い感じの方がベターだったのかもとも思いました。と言うのは、生徒さんが描こうとしている「恋人に先立たれた女性が立ち直っていく」ストーリーを前述の「応援歌」的なテーマに結び付けるのは少々無理があると感じたからです。

両親に先立たれることは多くの人が経験することですが、先立つ人が恋人ならば話はまた別。ヒロインがシンガーソングライターであればなおさら、亡くした恋人との思い出や彼への思いを自作の歌に込めていたはず。大きな喪失感の中で、彼との思い出が詰まった歌を歌い続けるのは難しくて当然です。いや、歌えなくなって当然です。リアリティのあるストーリーを企画することにおいては「爽塾」のささやかな歴史を振り返っても屈指の実力がある生徒さんなので、「元の企画書にあった『ピアニスト』という職業に設定を変えてみては?」という提案をしました。そうすることで歌詞の背景にあるストーリーのディテールに齟齬がなくなり、リアリティの向上に繋がるのでは?という思いがあったからです。さらに言うと、ヒロインが悲しみから再起するストーリーとは言え、リライトする期間も含め、この作品に長期間携わる生徒さんのメンタルのことも配慮しました。「聴いてくださる方を励まそう」と思って書き始めた歌詞に取り組むのが苦行になっては元も子もないですから。


2限目の内容は・・・  

休憩を挟んだ2限目でも、引き続き、この歌詞のクオリティアップのためのあれこれをお話していきました。まずは、ほぼ同じような体験をした女性シンガーの方のインタビュー記事を紹介して、その女性が失意から立ち直って再び歌い始めたプロセスなどについても言及。さらに、シチュエーションに多少の違いはあれど、大切な人に先立たれた後に残された主人公を描いた自作の歌詞を2篇紹介し、曲も併せて聴いてもらいました。ビギナーの方が取り組むには少々ハードなテーマですから、少しでもヒントになればと思い、さまざまなリファレンスを提示した次第です。

レッスン後にフィードバックした歌詞のファイルには、以下のコメントを添えました。

「ヒロインと同じくらいの悲しみを味わった人を励ましたいというのは目標としては素晴らしいのですが、人の悲しみのディテールも深さも十人十色です。とてもデリケートなテーマなので、まずはリアリティの向上を念頭に置き、ストーリーのディテールを再考すると共に、ヒロインの現況と心境を描き切ることを念頭に置きましょう」

爽塾のレッスンでは、基本的に受講生が書きたいテーマで自由に歌詞を創作していきます。今回のように多少の方向性を指定する場合も同様で、歌詞を評価する際も、まずは「書こうとしたテーマに添った内容になっているか?」というポイントでチェックしていきます。新しい課題は受講中の生徒さんにとっては初トライになる尊いテーマでの作詞ですから、このタームが終了する3月末までにぜひとも完成させて欲しいところです。

さて、次回のレッスンは、このターム3曲目の新しい課題曲を聴いて企画を練る回。このタームでは、少しでもモチヴェーションが上がるよう、生徒さんの成長具合に合わせて、その都度、課題曲を選ぶようにしているので、これからじっくり悩んで選曲したいと思います。

Power to The Songs!

歌に力を!

 

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私こと、吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。

生徒さんの声も交えながら、2023年後期7回目のレッスン・レポートをお届けします。

クリスマスの夜にレッスンを行なってから、暦の関係で少し長い冬休みとなりました。前回のレッスンで「表現のストックを増やすには名作に触れるのが一番ですから、年末年始に聴いてくださいね」と、洋邦問わず、いくつかの名盤をご案内したのですが、少しぐらいは聴いてもらえたでしょうか?

1限目の内容は・・・

さて、今回は新しい課題曲と向き合い、どんな歌詞を書くのかを決める「企画会議」がメインテーマ。このターム2曲目の課題曲は、シックで美しいミディアムテンポのメロディを女性ヴォーカリストが♪ラララ〜と歌ったトラックに仕上がっています。課題曲をリピート再生してもらい、企画の骨子をまとめてもらう「独りブレスト・タイム」の前に、今回は「男女のラブソングではなく、可能ならばメッセージソングで」と緩めのテーマを指定しました。今の受講生の方は前のタームからの継続受講ということもあり、時と場合に応じて、このように緩い感じのテーマを指定することもあります。

30分ほどの「独りブレスト・タイム」の後、生徒さんから提案されたテーマは、「つらい思いをしても前を向いて生きる人への応援ソング」というもの。主人公の境遇、立ち位置などを掘り下げていくと、「大切な人に先立たれた40代の女性。職業は歌手かピアニスト。時間をかけてゆっくりと、悲しみから立ち直りつつある最中」とのことでした。悲しい出来事があっても人前で明るい曲を演奏するような仕事に就いているなら、ヒロインの人生はなかなかハードだなと思い、自分が構想しているあるストーリーを思い切ってシェアしました。そのストーリーでは、人生で最大級の悲しみに直面したヒロインがゆっくりゆっくり立ち直っていくさまを描いていきますが、あまりに大きな悲しみに直面した場合、「立ち直る」と言っても容易なことではありません。伝えたかったのは、ヒロインを描く生徒さんにも、メッセージを発するヒロインにも、慎重に言葉を選ぶ繊細さが必要だということ。

制作にあたり、生徒さんは以下のような思いをポストしてくれました。力作の誕生を待ちたいと思います。


2限目の内容は・・・  

2度目の提出となったクリスマスソングの歌詞の再レヴュー(講評)を行いました。

クリスマスソングならではのハードルの高さもあって、前回の初稿はいつもの初稿と比べると今ひとつの出来でした。修正のためのアドバイスはいつも通り行なったものの、完成させるのは一苦労するだろうなと思いきや、さにあらず。今回提出された「Ver.02」は初稿と比べて格段の進歩を遂げていました。心血を注いで教えているこちらとしても本当にうれしかったですね。元来、半年でいったん完結する爽塾のレッスンではありますが、半年のタームを修了しても継続受講されている今の生徒さんのモチベーションは相当なもの。2期目のクールのちょうど折り返し地点で、明確な実力の伸びが感じられたのは大きな収穫でした。レッスン後にフィードバックしたファイルには、こんなコメントを寄せました。「初稿の出来から比べて、一気に完成度がジャンプアップしてうれしい限りです。お花屋さん勤務の彼女のために、彼氏が精一杯の心遣いでお花のイアリングを選んだストーリーがきちんと描写できています。現状は75点ぐらいの完成度なので、あともう一息です!」。爽塾では、歌詞の完成度が80%ぐらいのところでいったん完成と見なしていますが、生徒さんにはこのクリスマスソングでぜひ自身の最高傑作をめざして欲しいところです。

次回のレッスンは、レヴューをみっちり行う回。メッセージソングの初稿はどんなテイストなのか、果たしてクリスマスソングは完成するのか、ワクワクしますね。

課題の提出を楽しみに待ちたいと思います!

Power to The Songs!

歌に力を!

 

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※某魔法学校の最寄駅プラットフォームにて。停車中の車両にもキュートな魔法使いたちの顔が刻印されています。

 

私こと、吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。生徒さんの声も交えながら、2023年後期6回目のレッスン・レポートをお届けします。

奇しくもレッスンの開催日がクリスマス当日になったため、レッスンの開始時間を定刻より早めました。あえて写真は載せませんが、少しでも楽しい雰囲気になればと思い、今回はクリスマスにふさわしい衣装(?)を着て、レッスンに臨みました。これはオンライン・レッスンならではのメリットかも。もし、対面のレッスンを行なっていれば、「着替え用の衣装を持ち運ぶのは大変!」と思って当然ですから。

 

1限目の内容は・・・

まずは、幾度もリライトを重ね、遂に8回目の提出となった作品「SWEET LITLE CHERRY」は完成まであとわずかのところまで来ています。前回ダメ出しをした箇所はレッスンのその場で正解を明かしたい気持ちをグッと抑えてリライトをしてもらったので、今回提出される歌詞で完成するのかどうか、講師の自分もドキドキでした(笑)。正直言いますと、今回の提出で該当箇所が思わぬ方向に修正されていたら、正しい方向に導けなかった自分の至らなさをお詫びしつつ正解を明かし、この作品のリライトについては打ち止めにする覚悟をしていたのです。けれど、生徒さんが見事にストライクを投げてくれて、歌詞は無事に完成しました。完成版の歌詞「SWEET LITTLE CHERRY」はこちらでご確認ください。クリスマスの夜に、生徒さんがリライトにリライトを重ねて仕上げた歌詞に「⭕️」が付けられたのはつくづく良かったなとしみじみ。どこをどう直したのか修正のプロセスが後から見て分かるようように、「歌詞を修正するごとに修正箇所には違う色を付ける」というルールがあるため、7度のリライトを重ねたワード・ファイルは色とりどりの虹色に輝いています。まるで、生徒さんの尊い努力を音楽の神様が照らしているかのようです。毎度同じことを言いますが、この作品のリライトで学んだこと、得たことを他の作品の創作時、もちろんリライトの際にも活かしてくださいね。そうすることで、上達のスピードがアップします。

 

2限目の内容は・・・

続いて、前回のレッスンで企画をあたためたクリスマスソングのレビュー(講評)を行いました。爽塾始まって以来初となる「クリスマスシーズンにクリスマスソングを作ってみよう」企画だったのですが、生徒さんの作品をチェックしたうえで自分の反省点を挙げるとするなら、「クリスマスソングを作る際、外せないポイント」をもっと明確にして、企画に落とし込むべきだったかなと思います。JPOPにおけるクリスマスソングには、「イエスキリストの生誕を祝う」という宗教的な要素は不要ですが、クリスマスソングを作詞するにあたっては以下のようなポイントを抑えるとベターです。

1)歌詞で描写できる季節、楽曲が聴かれる期間がクリスマスシーズンに限られるため、できるだけオリジナリティのある表現で季節感の描写を適宜盛り込む

2)伝えたいメッセージをシンプルかつピュアな表現に落とし込む
 ※登場人物、特に主人公がクリスマスにしたいことは何なのかを明瞭に描写しましょう。「好きな人に告白したい」「プロポーズしたい」「家族に感謝したい」など、どんなテーマであれ、この季節ならではの表現に落とし込めたると良いですね。

3)クリスマスソングのスタンダードナンバーの曲名、フレーズなどを引用した場合は、原曲に込められたメッセージもきちんと理解したうえで自作の歌詞に活かす
 ※なぜ、それが必要なのかと言えば、スタンダードナンバーの歌詞やメロディは既に知られていて、あなたが書く新作のクリスマスソングは誰も知らないからです。

こうした配慮が必要なので、ビギナーの方がトライするには少々ハードルが高く、難しかったかもしれないですね。

以下、生徒さんの苦労がしのばれるコメントを引用しますが、今回は「がんばって初稿を仕上げましたね」と労う他ありません。

ということで、地道なリライトを重ねて歌詞が成長していくことを期待したいと思います。ちなみに、洋楽テイストの課題曲の完成度の高さを考えれば、「クリスマス」という単語は英語の「Christmas」というワード同様、2音に乗せた方がベターかと思います。

レビューの後には、クリスマスならではのスペシャルなギフトとして、田村信二さん作曲の課題曲に私自身が歌詞をつけ、田村さんご自身のディレクションによりレコーディングされたデモを生徒さんに聴いてもらいました。この作品はまだ世に出ていない作品なので、生徒さんが目を輝かせて聴いてくださったのは嬉しい限りです。

時間が余ったので、クリスマスソングの中でも新しめの曲をJPOPのカテゴリーからセレクトしてご紹介。どの曲も、↑に挙げたポイントは余裕でクリアしているはずなので、そんな視点で味わってみてくださいね。

こんな内容でクリスマスに開催されたレッスンは無事に終了。次回は、このクール2曲目の課題曲を聴いて企画を練るレッスンとなります。リライト作品の提出も楽しみに待ちたいと思います。


Power to The Songs !

歌に力を! 

 

※所沢駅西口前のクリスマスツリー。11月から約3ヶ月間、ライトアップが続くため、1年のうちの1/4はクリスマス気分で暮らせるのがこの街の魅力です(笑)。

SWEET LITTLE CHERRY

※原題:FrenchKiss

 

作詞:kotonoha                                  

作曲:田村信二

 

1A)

 きらめく夏色の海で まぶしい恋と出逢ったの  

 はじめて会うのに どこか心地よくて  

 気がつけば ほら好きになってた  

 

1B)

 明るい笑顔と 洗いたてのTシャツ  

 私だけの さわやかな太陽  

 

1C)

 わたしの気持ちは キュートなSWEET LITTLE CHERRY  

 どうしよう ドキドキが止められないんだ  

 信じてもいいの? ゆれる恋心  

 ねぇ この気持ち気づいてね  

 

 

2A)

 週末 海沿いのカフェで 分け合うひとつのフルーツケーキ  

 「早く会いたい」って いつも言われるけど  

 その声に また胸がときめく  

 

2B)

 「ふたり一緒なら毎日が楽しいね」  

 その言葉に 想いこぼれそうよ  

 

2C)

 ほんのり色づいた るいSWEET LITTLE CHERRY  

 信じよう 幸せなハッピーエンドを  

 甘いときめきに ふたり包まれる  

 ねぇ その胸に抱きしめて  

 

 

3C)

 今が食べごろね おいしいSWEET LITTLE CHERRY  

 約束よ この先も一緒にいようね  

 心地よい風に ふたり包まれて  

 ねぇ 幸せを始めよう 

 

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今回は、8回目の提出にして遂に完成した生徒さんの力作を公開します。

クリスマス当日に「○」をプレゼントできたのがうれしかったです。

7度のリライト、お疲れさまでした!

 

 

 

私こと吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。

生徒さんの声を交えつつ、2023年後期、5回目のレッスン・レポートをお届けします。

数回続いた座学のカリキュラムを終え、いよいよ、今回から実際の作詞に取り組んでいくことになります。

ここから先、このタームの最終回まで「30分間、課題曲を繰り返し聴いて、講師と相談のうえ、どんな歌詞を書くのかをプランニング」することをメインに行うレッスンと、リライトした歌詞も含めて「歌詞のレビュー(講評)を受ける」ことをメインにしたレッスンを交互に行っていきます。

1限目の内容は・・・

以前から密かにやりたかったことを実現してみました。それは、「クリスマスシーズンに、クリスマスソングの歌詞を書いてもらうこと」。商品としてリリースされる楽曲の多くは、当然のように前倒しで制作されます。例えば、クリスマスソングであれば、夏頃に作っていたり、場合によってはもっと前に作っていることもあります。ですが、爽塾で行う作詞は仕事ではなく、あくまでも楽しくスキルアップしていくためのレッスン、お稽古ごとですから、クリスマス・シーズンの真っ只中にクリスマス・ソングを書いてもらうことがイマジネーションがふくらむ一助になればと考えたのです。

ということで、まずは切なさもたたえた田村信二さんの美しいメロディを繰り返し聴いてもらい、どんなクリスマス・ソングの歌詞を書くのか、構想を発表してもらいました。さらに、歌詞を書き進めるうちにストーリーに齟齬が生じないよう、ストーリーやディテールを話し合いながら詰めていきます。

結果、まとまったのは、こんなストーリーでした。

締切は、12月22日の金曜日。次回のレッスンは12月25日のクリスマス当日。クリスマス・プレゼントと呼ぶにはささやかですが、自分が作詞した歌詞で田村信二さんのディレクションでレコーディングした『完成品』をレッスンで公開するつもりです。これまた、爽塾史上初ですが、生徒さんはお楽しみに!

2限目の内容は・・・

リライトを重ねてきた作品「SWEET LITLE CHERRY」と、教材のCDに収録された吉里颯洋主宰の「 Songs On the Web 」レーベルの楽曲「」替え歌制作の課題として取り組んでいる作品の2つの歌詞の講評を行いました。

まず、いよいよ完成間近の「SWEET LITLE CHERRY」のレビューから。
幾度かのリライトを重ねてたどり着いた、サビの1行目はこんなフレーズでした。

♪夏にぴったりの キュートなSWEET LITTLE CERRY

ここだけを見れば充分に魅力的なのですが、Aパート、Bパートの歌詞の連なりから見た時に唐突な感じがありました。そこで提案したのは、冒頭の「夏にぴったりの」部分をリライトすること。一言で言えば、「SWEET LITTLE CHERRY」が何のメタファーなのかをズバッと言い切る方がベターですね。

ちなみに、2番の同じ箇所は
♪赤く色づいた まあるいSWEET LITTLE CHERRY
というフレーズですが、2番のAパートの1行目
♪週末 海沿いのカフェで 分け合うひとつのフルーツケーキ
と対になっているので、スッと頭に入ってきます。

今回のリライトで底上げできた箇所もきちんと記しておきますね。
自分が誉めたのは、3番のサビの後半の以下のフレーズです。

♪心地よい風に ふたり包まれて 
 ねぇ 幸せを始めよう

ここは前後のつながりが向上して、グッとクオリティが上がりましたね。ナイス・リライトです!


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次に、教材としてお渡ししている自分のレーベル「 Songs On the Web 」のサード・アルバム『虹』に収録された知里さん(アルバムには『金子知里』名義で参加)のインディーズ時代の人気ナンバー「Scarlet」の替え歌の歌詞のレビューへ。

これは、「原曲のアンサーソング」という設定で書いているため、「一度は別れた恋人たちが2年ぶりに再会して、新しい恋が始まる」という原曲の歌詞の設定を借りられるというメリットもありつつ、完成度の高い原曲の歌詞と張り合うぐらいのクオリティが要求されるところがビギナーの方には高めのハードルなるという側面もあるのです。

ちなみに、原曲の歌詞の2番のサビはこんな感じです。

♪Yes, my love’s shining so scarlet
 互いの小指 ぎゅっと強く結ばれて
 あぁ 愛は燃える紅(あか)
 絆は二度と断てないの
 ついてゆく あなたに ずっと私 今日から

この歌詞のイメージカラーである「真紅」が「小指と小指を結ぶ、運命の赤い糸」と、主人公の2人が再開する「夕陽に染まる海岸通り」にかけてあったりするので、「これと同じレベルで書きなさい」というのはビギナーの方には高すぎるハードルかもしれません。ただ、受講料を頂いて教えている以上、正しい方向に作品を導いていく義務がありますので、そこは手綱を緩めず、リライトを要請しました。

と言うことで、生徒さんは「うまくいったらラッキー!」ぐらいの気軽な気持ちでトライしてくださいね。来春までに完成できれば御の字ですから、腰を落ち着けて取り組みましょう。

次回のレッスンでは、クリスマス・ソングの講評、もし提出があれば、その他のリライト作品のレビューも行なっていきます。

さて、どんなクリスマス・ソングが味わえるのか、胸が高鳴りますね。


Power to The Songs !

歌に力を! 

※「秩父夜祭」にて、生まれて初めて見た真冬の花火の美しさ!
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私こと吉里颯洋がオンライン・レッスンで行っている「作詞教室・爽塾」。

2023年後期の4回目のレッスンレポートをお届けします。

 

前回のレッスンでは、「作詞法(2) 〜作詞の実際〜」と題して、「サビ」や「Aメロ」といったパート別に実際の歌詞の書き方をレクチャーしました。

もちろん、1回話を聞いてすぐにマスターできるほど、作詞はたやすいものではありません。上達には、生徒さんご自身が実際に作詞の実践経験を積み、作品を完成させるための試行錯誤(リライト)を粘り強く続けていくことが何より大切。その道程をサポートしながら、上達への最短距離を並走していくのが、爽塾の役割だと考えています。

そんな思いも込めつつ、今回のレッスンでは、2時限目に元々のカリキュラムにはないスペシャル・メニューを実施しました。

 

1限目の内容は・・・

当初の予定が変わったため、2限目に行う予定だった歌詞の講評を繰り上げて、1限目に行いました。

リライトを重ねた歌詞は、既に「バージョン06」。完成まであと少しのところまで来ています。

前回のレッスンの際、印象度、インパクトが底上げをねらってサビの1行目の後半を英語のフレーズに言い換えることをアドバイスしていました。自分の頭の中にあったフレーズは、「JUST LIKE A SWEET LITTLE CHERRY」というもの。実際、同じ箇所のメロディに対して生徒さんが書いてきたフレーズは、「かわいいSWEET CHERRY」でしたが、メロディとのフィット感を向上させ、いわゆる「グルーヴ」を良くするために、「LITTLE」というワードを1語追加して「かわいいSWEET LITTLE CHERRY」と修正しました。

その他、今回のリライトで向上したポイントは、2番のサビの最後の行で「ねぇ その胸に抱きしめて」と歌われているフレーズが3番のサビの同じ箇所では「ねぇ 幸せを始めよう」という表現になっていること。「ハッピーなラブソング」のストーリーの中でも、ヒロインの気持ちが少しずつ前進していくさまが的確に描かれているところに成長が感じられたのは良かったですね。他の箇所に比べてクオリティが今ひとつな箇所については、さらなる底上げを要請して、今回のレビューは終了となりました。

完成した歌詞は当ブログにて公開予定です。

 

2限目の内容は・・・

生徒さんの成長とこれまでの音楽体験も踏まえ、思いついた特別レッスンの内容は「年末年始の時間がある時に触れてほしい名盤紹介」ということでした。すぐれたソングライターがどんなテーマをどう表現してリスナーに支持されてきたのか?リリースされてから年月が経っても歌い継がれるスタンダード・ナンバーの普遍性とは、一体何なのか? たとえプロ志向でなくても、それらを数多く味合うことは、成長のための大きな糧になります。そうした思いから、ぜひ聴いて欲しい名盤の数々をお伝えしました。その一部をご紹介します。

松本隆さん


 

 

 

 

A LONG VACATION / 大滝詠一

 

 

 


Candy / 松田聖子

 

 

 


風立ちぬ / 松田聖子


竹内まりやさん
  

 

 

 


REQUEST  / 竹内まりや


 

 

 


Variety  / 竹内まりや


 

 

 


Quiet Life / 竹内まりや

生徒さんがサブスクのアカウントを作ったこともあって、他にも、浜田省吾さんのコンピレーション・アルバム、JUJUさんのカヴァー・アルバム、リンダ・ロンシュタットが歌うスタンダード・ジャズのアルバムなどもお勧めして特別レッスンは終了。

課題制作については、「世界観が違う歌詞を同じ期間にリライトするのは大変!」という声もあったので、「『替え歌制作』の課題で書きかけの歌詞は、今回のレッスンでレビューを行った歌詞の続編という仮定で書いてみては?」という提案をしました。「それは名案かも!」とその場では盛り上がりましたが、果たして成果のほどはいかに? 力作の提出を楽しみに待ちたいと思います。

さて、次回のレッスンからは、いよいよ新しい課題曲にチャレンジしていくことになります。前期から継続受講の生徒さんには5曲目の課題曲となります。まるで魔法使いのように、さまざまな曲調で素晴らしいメロディを紡ぎ出す田村信二さんの名曲との出会いで、生徒さんのモチベーションがさらに上がるとうれしいです。

Power to The Songs !


歌に力を! 

 

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私こと吉里颯洋が主宰し、オンライン・レッスンを行っている「作詞教室・爽塾」。

2023年後期の3回目のレッスンレポートを、生徒さんの声も交えながらお届けします。

前回のレッスンのカリキュラムは、「作詞法(1) 〜作詞概論、企画・着想〜」という内容で、曲先作詞のノウハウについて学ぶ座学の初回でした。歌詞とは何か?というトピックに始まり、何もないところから曲を聴いたその場でゼロイチで歌詞の企画を立てて、形にしていくプロセスについて駆け足でお話しました。

それに続く、今回のレッスンでは、「作詞法(2) 〜作詞の実際〜」と題して、よりハウトゥー的な内容にふれていきました。

1限目の内容は・・・

1)サビの歌詞の作り方

2)A メロの歌詞の作り方

3)B メロの歌詞の作り方

4)その他のパートについて

5)2 番以降への展開について

6)タイトルの重要性

7)グレードアップのための工夫あれこれ

とまぁ、レクチャーした内容についてざっと項目を挙げてみましたが、かなり濃ゆい内容です。短時間に多くのことをお伝えしているので、「消化不良にならなかっただろうか?」と今更ながら心配になりますが、熱心にノートを取りながら受講している生徒さんの理解力を信じるのみです。

1)については、「インパクトがあって覚えやすいサビを作りましょうと「言うは易し、行うは難し」なので、具体的にどうすればそれが実現できるのかを噛み砕いて解説。プロであっても決してたやすくはない「歌詞のコアづくり」について、自分史上マックスの熱意でお伝えしたつもりですが、どれくらい届いたでしょうか? このタームが終わるまで、幾度か、いやかなりの頻度で同じことを言うことになるかもしれませんが、「あぁ、耳タコ!」と思わずに、「これは指導ではなく、ディレクション(プロデューサーからの修正指示)なのだ」と思ってくださいね(笑)。実際、そのつもりでやってますから!

その他、熱を入れてレクチャーしたのは、「2)A メロの歌詞の作り方」「5)2 番以降への展開について」「6)タイトルの重要性」あたりでしょうか。

5)でふれた「ストーリー・テリング」という手法については、日本におけるそのスタイルの名手として、小山卓治さん、浜田省吾さんの作風にも言及。併せて、さまざまなスタイルの歌詞に触れるため、サブスクのアカウントを取得して、常日頃から洋楽を含めてさまざまなポップ・ミュージックにふれていくことをおすすめしました。

7)については、実際に生徒さんが完成させた歌詞「誓いの指輪」で効果的に使われていたテクニックを例に挙げて説明したので、「意識はしなかったけれど、こういうことか」と腑に落ちてくれていると良いのですが。

ということで、先日のブログを書いていて新たに思いついたポイントをテキストに加筆修正のうえ、改訂したテキストをレッスン後に生徒さんに送りました。こういうことができるのは、オンラインレッスンならではのメリットですね。

2限目の内容は・・・

休憩をはさんだ2限目は、4度目の提出になる歌詞の講評を行いました。

再提出の度に新たに修正した箇所を指定の文字色に変更してもらっているため、「ヴァージョン5」ともなると、歌詞のテキストが色とりどりになり、生徒さんの挫けぬ姿勢を反映するかのように見映えも美しいです。かくいう私も決め打ちの案件で20回以上のリライトを経験しましたから、歌詞をリライトするのは恥ずかしいことでも何でもありません。リライトする度に歌詞が成長すれば、それで良いのです。生徒さんはこういう体験は初めてかと思うので、未知の領域に踏み込んで真摯な努力を重ねている自分をほめてあげてくださいね。

リライト中の歌詞は完成後に公開予定ですが、修正したポイントとその背景について、いくつか記しておきます。

▼タイトルの改題について

タイトルに込められた意味は理解できるのですが、タイトルがそのままの形で歌詞の中に登場しないため、「1語のみで英文表記(アルファベット)」に変更することを推奨しました。

▼サビの1行目の後半を「英語のフレーズ推奨」としたのは・・・

現状のサビのフレーズがキャッチーさの点で今ひとつだったため、聴いた印象、視覚的の両面において、印象度の強いフレーズが必要と思ったからです。「英語のフレーズ抜き」でも底上げできる別案があれば、その方向で修正しても構わないのですが、「英語のフレーズ多めで」という発注内容も少なくはない昨今のJ-POPの歌詞の現況も鑑みれば、「必要に応じて、適切かつキャッチーな英語のフレーズが紡ぎ出せる」スキルも身につけておいて損はないため、そのようにディレクションしました。もっとも、それを達成するには洋楽を聴いてフレーズのストックを貯めておく必要があるため、洋楽に馴染みがない生徒さんはまずはそこからスタートですね。

▼3番のサビを2番に移動したのは・・・

「企画段階で考案した歌詞のプランは100%実現できずともOK」と常々言っていますが、この歌詞においては「恋愛には少々奥手の30代の女性が久しぶりの恋愛にときめき、ドキドキする様子」が当初のプランだった訳ですが、「年齢の割に可憐な乙女のような」キャラクターの描写が難易度が高く、ストーリーの前後の繋がりを重視して、現行のフレーズを活かしつつ、歌詞の完成を優先して、そのようにディレクションしました。当初、描きたいと思ったストーリーが文字数の関係などで描ききれなければ、妥協できるポイントを探って、当初のプランが多少変わったとしても歌詞を完成させることも大切。その辺りの微調整のテクニックは少しずつ身に付けてもらえればと思います。

こんな感じで2限目が終了。

少し時間が余ったので、作詞よもやま話を少々。

以下に生徒さんのコメントをご紹介します。

次回のレッスンでは、半年前に途中まで作りかけた教材のCDに収録された楽曲の替え歌、今回レビューした歌詞も仕上がると弾みがつきますね!提出を楽しみに待ちたいと思います。


Power to The Songs !


歌に力を! 

※山手線の新大久保駅から見える某楽器店のビルボートに憧れのブルーズマンの姿を見つけて、少々気持ちがアガりました(笑)。

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私こと吉里颯洋がオンライン・レッスンで行っている「作詞教室・爽塾」。

2023年後期の2回目のレッスンレポートを、生徒さんの声も交えながらお届けします。

オリエンテーションを行った前回の最初のレッスンでは、生徒さんの現状を把握しつつ、半年間の目標を設定しました。

今回のレッスンのカリキュラムは、「作詞法(1) 〜作詞概論、企画・着想〜」という内容で、曲先作詞のノウハウについて学んでいただく座学の初回。前のタームから継続受講している方は半年前とほぼ同じお話を聞くことになってしまいますが、ここはあえて、ベーシックなスキル確認の意味も含めて同じお話をすることにしました。

1限目の内容は・・・

まずは、実際の作詞に取り組む前に知っておきたい要素を簡潔にまとめたテキストに添って、作詞とはどんな行為なのか、歌詞がどのように成り立っているのかという概論をお話ししていきました。主な項目は以下のとおりです。

・名曲の条件とは? 〜ビギナーでもココをめざそう!〜
・ポエムと歌詞の違い
・詞先作詞と曲先作詞の違い
・曲先作詞のプロセス

次にお話ししたのは「着想から企画へ」というテーマで、ゼロから企画を立てて歌詞を書く際のあれこれについて。

爽塾で学ぶメリットである「初めて曲を聴いたその場で、どんな歌詞を書くかを30分で決める」という独自のメソッドについて、この春スタートのタームからカリキュラムをアップデートしました。具体的には、生徒さんがレッスンで考えた歌詞の企画を発表しておしまい、ではなく、講師の私がコンサルティングを行う要領で生徒さんと話し合いながら、歌詞のコンセプト(企画)をよりしっかりとしたものに仕上げていくスタイルに変更しました。これにより、歌詞のコンセプトのツッコミどころが少なくなり、歌詞を書き始めてから書き上げるまでに生徒さんが「中途で投げ出す」ことはほぼなくなったかと思います。

 

2限目の内容は・・・

前のタームから継続受講している生徒さんがリライトを繰り返しながら取り組んでいる歌詞の講評を行いました。

おめでたいことに、3度目の提出にして、「誓いの指輪」という歌詞が完成。リライトされた箇所がどのように向上したのかを解説していきました。進歩の度合いが予想以上だったのは本当にうれしかったです。生徒さんの成長を目の当たりにすると、教えるこちらも得も言われぬやりがいや達成感がありますね。

大切なのは、今回のリライトで学んだことを他の作品にも応用していくこと。そうすることで、成長のスピードが格段に上がっていきます。これに満足せず、どんどん歌詞を仕上げて欲しいですね。半年なんてあっという間ですから。


以下にレッスン後の生徒さんのコメントをご紹介します。


次回の3回目のレッスンでは、「作詞の実際」というテーマで、作詞のハウトゥー的なカリキュラムに進んでいきます。
リライトされた歌詞の提出も楽しみです!

Power to The Songs !


歌に力を!

 

※画像は、「ゴジラ-1.0」の上映開始に盛り上がる(?)新宿歌舞伎町の街並み。筆者は新宿育ちなので、歌詞の中の「ストリート」というワードに対して、新宿の街並みを思い浮かべることもしばしば。

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