爽塾ブログ
【作詞教室・爽塾】2023年前期_Lesson08
2023.07.30

「大人のための作詞教室・爽塾」2023年前期のレッスンも8回目を迎え、今回は2曲目の課題曲に書かれた歌詞へのレヴューを行いました。
歌詞が未完成であることも踏まえ、作成中の歌詞は記載しませんが、生徒さんのツイートも交えながら、「どんなアドバイスを行なったのか?」という観点からレヴューの一部をご紹介します。

▼総評
まずは、作詞を初めて3ヶ月で、〆切までにフルコーラスの歌詞が書き上げられたのは大きな進歩でした。現状、順調に進歩できていると思います。
「生徒さんがより確実にスキルアップできるよう、課題制作の数を減らして、『量より質』を重視しよう」というコンセプトでカリキュラムの見直しを図ったことは、今のところ奏功していると感じています。このままの調子で真摯に取り組んでもらえれば、より高いレヴェルで「進歩できた!」という実感が得られるのも遠くはないと思います。

▼歌詞のコンセプトについて
当初、考えていた「クリスマスソング」というコンセプトがそのままという視点で歌詞をチェックしましたが、クリスマスソングらしい描写は一切ないため、「そもそも、クリスマスソングにできるのか?する必要があるのか?」というクエスチョンからレッスンを始めた次第です。
結果、そうでない方向で仕上げることになったので、企画段階でまとめたアイディアを変更したとか、実際書いてみたらうまくいかなかったとか、そのような場合は、その旨を企画書の提出時に申告していただけると助かります。

▼企画段階のストーリーについて
いつもながら、綿密に練られたストーリーは素晴らしいと思います。
ことストーリーのリアリティということに関して言えば、これまで爽塾で学んだ生徒さんの中でも、間違いなく上位にくるレヴェルです。大いに自信を持っていいかと思います。
ただ、歌詞は小説やシナリオではないので、考えたストーリーから、「共感できるエピソードやシーンの描写」を紡ぎ出し、メロディと擦り合わせながら、フレーズをまとめていくということが大切で、それこそが作詞の本質と言えるでしょう。今後の課題として、このことを忘れずにいてください。
具体的には「春にこうした 夏にこうした」と説明口調で書くのではなく、「夏祭りの夜 君の浴衣姿 花火を見上げる横顔が・・・」というシーンを描くことで、リスナーは歌の世界に身を委ねることができるのです。
そしてまた、「こういうことってあるよね」とリスナーが思えるような表現の普遍性と共に大切にしたいのは、テキストの6ページに記載している「ポエムと歌詞の違い」です。具体的には、「イメージしている歌手が自分が書いた歌詞を歌った際、それを聴いたファンやリスナーが本当に共感できるか?」ということも視野に入れてみてください。たとえ、悲しい失恋の歌であっても、歌い手の魅力は損なうことなく、より魅力的に見えるのが理想です。

▼サビについて
サビの中で1番適切と思われる箇所にタイトルをはめて、それは動かさないようにしつつ、覚えやすく歌いやすいサビを模索していきましょう。必要と思えば、現状のサビを全面的にリライトしても構いません。また、タイトルの改題についても同様です。
※テキストの12ページ参照。
  
▼その他
「運命」「奇跡」と言ったドラマティックなワードは安易に使いがちですが、「なぜ、主人公にとって、そのワード(表現)が適切なのか?」という描写がきちんとなされていないと、リスナーの共感が得られません。現状の歌詞がNGということではなく、常にこの点を意識することで、より客観的に作品をチェックできるようになります。

以下に、生徒さんのツイートをご紹介します。


次回のレッスンでは、3曲目の課題曲を聴きながら、どんな歌詞を書くのか構想を練っていく「企画会議」をメインとして、リライトした歌詞のレヴューも行います。

歌詞の成長を楽しみに、提出を待ちたいと思います。

Power to The Songs!

歌に力を!

 

 
 

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